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pochiの雑記帖です。思いつきで書いたり書かなかったり。
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結構陰気な考察なので
なんのことやら、という方はスルーしてくだされ。

ツィのフォロワさんが大変深い考察をしておられたので
私も自分の気持ちを少し掘り下げてみようと思って
書きました。







2話の感想でも書いたのですが、
私は右脚はパパのところにいるころに取り戻すのではないか、
と思っていたのですが、
その点は正解でした。

しかし、
私はPVにあった、あの間に合わせの義足のシーンは
パパのところにいるときに
なんらかの理由で義足の片方を失い、
新しいものを制作途中に戦うことになったものと
思っておりました。

というより、そう思いたかった、が正しい。

3話放送後、それは違っていたことがはっきりいたしました。


本当のことを言うと、パパのところでのことだろう、というのは
希望的観測だと承知でした。

つまり、
あにきは物語スタート時で既に取り戻していた右脚を、
再び失う展開になるのだということを
そうだろうなと思っていたのですが
認めたくなかった、ということです。

これ、かなりショックでした。
永久に失われてしまうのか、と思って。

何もそこまでしなくても、というのが正直な気持ちでした。

前にも言いましたが
私にとってはどろろと百鬼丸というのはもう我が子のようなものなので
ただでさえ過酷な宿命を背負って
生き難い世を生きるふたりであるのに
これ上のことを背負わせるのが
あまりにもつらい、という想いからです。
言わば親心みたいなものです。

このPVの疑問点に気づいてから、
ショックで絶句していたときに
ウチの息子が

「返せ、俺の身体だーー!」って叫んでる音声、
それで言ってんじゃないの、って言ったんですよ。

この言葉、
あにきがすごく身体を返せ!ってことを意識しているようなので
いつのものだかちょっと不思議だったのですが
音声と映像がほぼ同じときのものならば
やはり片脚間に合わせの義足で闘っているときのものなのかもしれません。

戻っていた生身の右脚をもう一度奪われて、
改めて自分の「持っているはずのもの」が奪われていることの怒りを感じて
叫んでいるのかもしれない、
なるほど、と思った。

原作のようにテレパシーでほぼ常人と同じように生きているのと違って
今度のあにきは何もわからないに近いので、
未知のものの想像がつかないように、
何がないのかもわからないんじゃないか、というのがあって、
身体が戻ることも、最初は戸惑いと違和感が凄まじいのでは、と思った。

それがだんだん身体感覚が戻るにつれて、
言わば常人の感覚を取り戻していき、
そこで初めて「俺はなぜこんなことになっていたのか」
という疑問が生まれてくるのかも、と。

そういう途上で再び脚を失ったら
酷く怒りを覚えるに違いないな、と思ったんです。

感情の発露、エゴの発露、正当な主張である「俺のものを返せ」という意識、
そういうものが現れ出てくるのだろうか、と。

ただなんというか、
そういう感情って、何ももう一度何かを奪われなくても生まれてくると思うので
そこまでするか、
そこまで悲惨というか、苦しめる必要あんのか、という
趣味悪いなぁ、、という嫌な感じが否めず。

モヤモヤした感じは払拭できないのです。

趣味悪い。ほんと。


そして更に白状するならば。

これもまた、希望的観測なのですよ。

もう一度取り戻せる、というルートだからです。



あにきの身体の欠損というのは、、、
これを語るともう、ちょっと別の次元の話になってしまうと思うのだけど、
百鬼丸の欠損というのは、
「取り戻せる希望のあるもの」なんですよね。


肉体の欠損というのは、それを経験したひとでなければ
恐らく本当の辛さは分からないのでしょう。
軽々しく語るのは避けたいと思うのですが、
決して軽々しく思ってなどいないことを申し上げて、
少し言及をお許しいただきたい。

物語ではない、現実の世界では、
それは失ったら失ったままのものです。
二度と返ってくるわけではない。

身体的な差別へのアンチテーゼをテーマにするのであれば
確かに百鬼丸が「二度と取り戻せない欠損を追う」というのは、
すなわちそういう苦しみを持った彼が前向きに生きていく姿を描くことは
これ上ない説得力を持って
見ている側にその価値を訴えることでしょう。

そういう改変の方向もあり得なくはないとは思います。

事実、原作でみおと寺で暮らしていた子供たちは
そういう子供たちが多かった。
あの子たちは、百鬼丸のように、
身体の欠損を取り戻すことはできない子たちであり、
原作で彼らとともに過ごしたあの頃の百鬼丸にとっては
取り戻すことが何よりの切望、ということはなかったでしょう。
そのあるがままに受け入れて生きていこうとしていたかもしれない。

(新アニメでは、寺らしきシーンのPVを見る限り、
あまり身体欠損のある子供は目立たないように思うので
これに関してはよくわかりませんが)

ただ、
百鬼丸は原作でも、欠損を補って余りある超能力をもち、
人工ではあっても
現実の世界ではありえないほどの高性能な手足を持ち、
まったく常人と同じように生きていけていた。

新アニメでも、テレパシーこそないものの、
常人を超えた身体能力を持ち、
むしろ常人より自在にさえ動き回ることができ、
独特の世界とはいえ、ある種の「視覚」も持っている。

リアリティを追求するなら、
もうこれはチートなんですよ。

百鬼丸に、常人を超えた能力と
非現実的な寿海の技術で常人のように動ける身体を与えた時点で、
ほんものではないんです。

だから、「二度と取り戻せない欠損」を描くというのなら、
そこにはどこか違和感があるんです。

ほんとうに、取り戻せない身体の欠損を抱えた人々と、
百鬼丸を同じく語ることはやはり難しいように思う。
 
でも百鬼丸の能力と、寿海の技術を取り除いたら
物語として成立しません。
彼は生きていくことすらできなくなってしまう。
そして、それほどの逆境にありながら
強く生きていく彼を描く、という、
そもそもの話が成り立たないんです。

私はどろろの魅力のひとつは
妖怪奇譚であり、
戦って身体を取り戻すという稀有な設定にもあると思っているので
そのチートな部分を失ってしまっては
何か違う、とも思う。

例えば新アニメあにきが
永久的な欠損を負い、寿海に新しい義足を作ってもらうことなく
そのままの身体で生きていくのだとして、
初めてほんとうにそういう境遇がわかった、と感じたりする、
そういう展開があり得なくはないと思う。

しかし、そもそもがチート設定でこそ始まっている物語で
それはリアルと言っていいのか。

片脚を欠損してすら、
間に合わせの義足であんなにも激しく戦うことのできる
常人をはるかに超えた身体能力を持つ彼が
果たして同じ境遇なのか。

そこまで身体欠損に言及されてしまうと、
同列に語っていいのか、という違和感を、
私はどうしても感じてしまう。
 
それこそ、うわっつらを軽々しくなでていいものなのか。

リアリティを追求するといっても限度があり、
そのさじ加減は人によって感じ方も違うし、
多分私はこだわりすぎなのだと思うけど。


どろろと言う物語の本質を問うならば、
欠損自体の問題ではなく、
欠損に対する差別意識にさらされること、
それにどう、人としての尊厳を持って立ち向かっていくかということ、
そちらが大事なのであって、
 永久に失うとか、そういう問題ではないように思うのだけど。
 
 
 
練りに練って、恐らくは何年もかけて考え出された脚本に違いない。
必ず納得のいくものを見せてくださるに違いない、
そう信じているのは今も同じなのですが。

この部分がどうであろうと
全体像を見たら愛せる作品であろうことに
全く疑いはもってはいないのですが。

ちょっとモヤる。

この気持ち、わかってくださる方も多いと思いたい。
 



蛇足ながらもうひとつだけ付け加えさせていただくと。

この右脚を奪われる時期、いつなのかさっぱり。

みおちゃんたちを寺で失ったあと、
血の付いた着物でどろろとふたりで道を歩いていくシーンが
PVのラストであったと思うので、
その時点ではあにきの右脚はナマ脚みたいですよね。

再奪還後なのか、寺での事件の後で失うのか。

PVの時制がほんとにわからなくて
振り回されてるなぁ。

意図的にやってるんだと思うけど
先出カットの出し過ぎといい、
ちょっと公式意地悪に思えてきたよT_T

頼むよ、もう素で楽しませてくんねーか。
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