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pochiの雑記帖です。思いつきで書いたり書かなかったり。
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藤沢周平文学の金字塔、とまで言われる原作を読んだのは
NHKでドラマ化された頃、5年近く前だったのですが
最近再読しまして、
ずっと観たいと思っていた2005年作品の映画をやっと借りてきて観ました。

原作好きなんですよ~切ないんだコレが;_;
ざっと言ってしまうと
下級武士の家に養子として育った若き藩士が
少年の日の淡く叶わぬ恋を胸に抱きつつ
政変の犠牲となって切腹した父の生き方を尊敬しつつ
不遇に耐えて剣の道を究め、成長していく姿を描いた作品です。

「たそがれ清兵衛」や「武士の一分」と違って長編なので、
原作のボリュームと内容の深さを2時間余りでそのまま表現するのは
かなり難しいだろうなとは思っておりました。
そもそも原作アリの映画というのは当然いろいろ改変せざるを得ないものですし
とりあえず抑えるトコ抑えてくれれば
あとは改変を楽しむくらいのつもりで観るようにしてます。


主人公・文四郎を市川染五郎、
儚い恋心を抱く隣家の娘ふくを木村佳乃が演じたのですが
子役時代(15歳と13歳)が重要な作品なので
どんなもんだろうと思ってたんですよ。

んー、例によってワタシは涙腺弱いのでダダ漏りに泣けましたが
全体に65点くらいかなぁ。

悪くなかったですが、やっぱり演出が、特に前半の子供時代がイマイチだった気がします。
原作のシーンの通りにしようと固執しすぎだったのじゃないかと思う。
もっと短い時間で骨の部分だけ伝えられるような
映像ならではの改変があってもよかった。
子役さん固かったかなぁ。
さすがに父の遺体を荷車で運ぶ文四郎を、
既に罪人の子として蔑まれつつある彼を、
ふくが助け、一緒に荷車を押すシーンは良かったですけどね。
他は凡庸でシーンがブツブツ切れる感じの、あまりよい脚本ではなかった。残念。

前半で圧巻だったのは緒方拳さんですねー!
このひとはほんとに凄い役者さんだと思う。
文四郎の父としてはちょっと歳が行きすぎな感じなのだけど、
存在感素晴らしくて、
切腹前の最後の対面のシーンなんかほんとに凄かったです。


元服した18歳くらい以降市川染五郎さんに代わるわけですが、
初々しさをだそうと頑張ってる感じだったな^^
結果、原作の文四郎よりむしろ幼く描かれてたような気がします。
原作はもっと骨太な男な感じですもんね。

実は養子だという示唆も映画ではなかったので
お家断絶を避けるために責任を感じて
ひたすら辛苦に耐えるような感じはあまり出してなかったかな。
時間的に難しかったのかもしれませんが。。

時間的にと言えば矢田の未亡人の話も出てこないし
剣を究めていく過程もライバルの剣士との色々も
結局時間を割くわけにいかず、
ふくとの淡い恋とその悲劇的顛末に焦点を置いているつくりなので
仕方ないのかも知れません。

原作よりもより一途にふくを思っている感じに描かれているので
原作と違って女郎屋に行っても結局逃げ出してしまうし
再会前に妻を娶ってもいないのですよね^^
ひたすら純な感じの文四郎は
これはこれで好感でしたけれども^^

藩主の側女となり、「お福さま」となってしまったふくとの再会のシーンで
「文四郎さま、お子は?」と聞かれて
「未だひとりでおります」なんて答えるシーンは
原作とは違ってて
またふく役の木村佳乃さんのこのときの表情なんかかなりよろしかったです^^


殺陣のシーンは、、うーん、リアリティを出そうとしたんだろうけど
イマイチでした^^;
も少しカッコよく描いても良かった気がする。

そもそも道場の試合で師匠に稽古つけてもらうシーンで
なんでいきなり能の「杜若」なんだろ??みたいな気もしたしね^^;

ちょっと演出が滑ってた感が否めませんでした-_-;


ラスト、多分15年くらい経過しての(原作は20年以上)の再会があるわけですが
これまで一貫してストイックな純愛を描いているので
やっぱりラブシーンはなかったねー
原作ではちょっともにょもにょな感じなんだけれども(笑。

実はワタシ、原作のラストでふたりが接吻を交わすのは
ここだけはあんまり好きじゃなかったり-_-;
大人のキモチとしてとてもわかるのだけど、
なにか現在の妻であるせつに対して不実な気がして
ちょっと哀しい思いがあったりもするので…


映画の文四郎とふくが語らうラストのシーン、
これは結構よかったです^^
むしろラブシーンにしなくてとてもよかったと思う。
木村佳乃の涙がとても綺麗でした。

「文四郎さんの御子が私の子で、私の子どもが文四郎さんの子となるような、
 そういう道はなかったのでしょうか」
「それができなかったことを、それがし生涯の悔いといたしております」

というやりとり、とても好きなのです。。ああ切ない。
忘れようとしても忘れられなかった、という文四郎の言葉に報われるようなふくの涙が美しかった。


いいシーンはあったのだけど、
全体にまとまりをつけて完成度を上げる演出がイマイチだったなぁという感じの映画でしたねー。
泣けたので気は済みましたが(笑。

きっと監督さんも原作好きで好きで、という意気込みだったのだと思うのだけど、
やっぱり原作小説の細かいあれこれを映像で表現するのって
むしろ「原作どおりにしよう」としすぎるとかえってダメで
天才的な独創性がないと大変なんだろうなと思いましたね。



「たそがれ清兵衛」も借りてあるので今夜観ようと思います^^
こちらはかなりの高評価作品なので楽しみ。
原作は短いお話なんですけどもね。

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